「…………」
「…………」
「…………」
「…………」
「………あーもう!!」
じぃーっとすぐ隣に座っている彼を見つめたままで居ても、にっちもさっちも会話が起こる気配は無かった。
え?ていうか、コレって何!?
ありえないでしょ!
だってここ、『高級ホストクラブ』だよ!?ちょー高いんだよ!?
3000円ぽっきりとかって客引きのお兄さんが謳ってるような場所とは、雲泥の差。
まさに、月とスッポン!
お値段は恐くて聞けなかったけれど、でも、きっと一時間で物凄い金額が動いているはず。
…そう、何となくぴぴーんと察知した私は、だからこそ物凄く楽しみにしていた。
一体、どれだけ素敵で、どれだけ私をスペシャルいい気分にさせてくれるホストなのかと、めちゃめちゃウキウキしてたのに…!!
それなのに…!!!
「何で、綜なのよぉおぉぉおおおーー!!」
思わず立ち上がって、びしっと指までさしてしまった。
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