彼女を乱すのは楽しいし、嬉しい。
だが、それと同時にこっちだって平静を保っていられなくなるわけで。
「んっ……! うぁ……」
引き下ろすように下着を下ろし、角度を変えて指を含ませる。
容易く飲み込むと同時に響く、ヤラシイ音。
「っ……! あ、んっ!! や……っ……せんせ……ぇ!」
軽く彼女の身体を離してやってから、少し足を開かせてやる。
そのまま秘部へ舌を這わせると、身体が震えた。
「あ、あっ……ぅん、っく……あ、あっ」
今にも崩れそうな、身体。
絶えることなく溢れてくる蜜を舐め取り、充血した花芽へ絡める。
舌で撫でながら、ときに吸いつくように。
そのたびに違った反応を見せ、声を変える。
わざと音が響くように蜜をすくい、何度となく……すると、ぎゅうっとしがみついてきた。
「……せんせ……も……ダメっ」
がくがくと足を震わせると同時に、少し泣きそうな声でそんなことを言われると……もう少しやるかって気になるんだけど。
しかし、首をしっかりと離されて身体を折られた状態だと、さすがに届かない。
んー……。
「……ダメって、じゃあ……どうする?」
「もぉ……立ってられな……」
うっすらと開いた瞳と、緩く開かれた唇。
「んっ……」
貪るように唇を求めてキスをすると、力なく応えた。
十分に潤った口内。
どちらのものともわからない唾液を含みながら、舌を絡め取る。
「……ふ……」
ちゅ、と音を立てて唇を解放してから、うっすらと引いた糸を舐めて切る。
すると、そのまま自然に瞳が合い、恥ずかしそうに彼女が視線を下げた。
「どうしてほしい?」
「……ちゃんと……来てほし……ぃ」
頬を指で撫でてやりながら笑みを漏らすと、緩く首を振って懇願するように首に両腕を絡めた。
……それはそれは。
こちらとて、願ってもない申し出。
むしろ、ずっとそうしたかったし。
でも……ここで何も言わずにってのはちょっと惜しい気がする。
いや、もちろん今すぐにでも這入りたいんだけど。
「…………」
…………ああ、そうそう。
彼女の背中を撫でていた手を止めるると、彼女がだるそうに顔をこちらへ向けた。
上気した頬はもちろんだが、荒く息をつくせいで上がる肩。
これを見てると、自然に笑みが漏れるのは俺にとっての自然現象なんだな。
「じゃあ、取って」
「……え……? 何を……?」
「いつものヤツ」
頬に触れてきた指を唇で挟んでから、軽くベッドの棚を見る。
――……と。
「なっ……え、だ、だって……あの!」
「そんな恥ずかしがることないだろ? ……いつも使ってるんだから」
「けどっ……!」
困ったように首を振る彼女に、笑みを見せたまま胸を指で撫でてやる。
ぴくんっと反応を見せながら甘い声を漏らす彼女へ、さらにもう1度おねだり。
「取って」
「……けどっ……ぁ」
「アレがないと、一緒にイけないだろ……?」
ちゅ、と軽く吸いついて跡を残し、わざと肌に唇を当てたままで呟く。
……と、ほどなくして彼女が離れた。
「ん?」
「……もぉ……」
「相変わらず、聞きわけがいいことで」
にっこりと笑みを見せてから頬を撫でると、かったるそうにベッドの棚へ身体を向けた。
そのまま、引き出しを開け――……。
「……えっち……」
戻ってくると同時に差し出された、小さな袋。
……思わず、笑みが漏れる。
それはそれは、ヤらしい笑みが。
「どうも」
「あっ……」
片腕で腰を抱き寄せてから、肌に唇を寄せる。
そのまま封を切って纏わせてから顔を上げてみる……と。
恥ずかしそうに視線を逸らしたままの、彼女。
んー……。
「ほら」
「……んっ」
くいっと頬に手のひらを当てて視線を合わせると、困ったように眉を寄せた。
そのまま腰を引き寄せ、膝を折らせて片足をベッドへ乗せる。
「……おいで」
自然に上がる、口角。
と同時に瞳を細めると、恥ずかしそうにしながらも、素直にうなずいた。
足を開かせ、またがらせる格好。
……ヤラシイな。
相変わらずそんな感想しか出てこない。
ゆるゆると自身を押し当てながら背中に手を回すと、彼女も両肩へ手のひらを滑らせた。
「座って」
「……う……ん」
いつもは俺が這入っているので、たまにはこういうのもアリだろう。
……何よりこの格好だと……彼女の様子がよくわかる。
「っ……ぅ」
徐々に飲み込まれるとともに漏れる、声。
ゆるゆると這入りながらも締め付けられると、こっちこそ声が出そうになる。
「……は……ぁ」
しっかりと埋め切ってから背中を抱き、互いに息をついてから――……。
「んぁっ! あ、っく……」
突き上げるように動き始める。
そのたびに胸が揺れ、視覚的にもヤバい刺激。
角度を変えながら抱き寄せると、より深くまで届いているのがわかった。
「ん、んっ……あぁ……っくぅんっ……!」
濡れた声と、揺さぶりによって当たる髪。
くすぐったくもあり、より乱してやりたくもなる。
「っやぁ……ん!」
胸を含みながら律動を送ると、声の色が変わった。
と同時に、びくびくと締め付けられる自身。
……ヤバい。
たまらず動きを止めて息をつくと、自身が脈うつのがわかった。
「……はぁ……っ」
大きく息をついた彼女に、胸を含んだままで自然に言葉が漏れる。
「イキそう……」
「……えっち……」
「どっちがだよ……こんな……すげー、ヤバい。……気持ちいっ……」
「っ!! っや、あ、あんっ……!」
繋がったままで、くるっと彼女をベッドに倒す。
格好を変えると同時に奥まで突き上げてやると、ぎゅうっとより強い締め付けが襲った。
「ん、んっ! ……はぁ、ダメっ……! も……っやぅ!」
「イイよ……イって」
「だって……ぇっ! はぁ、あ、あん……っ」
律動を早めながら首筋に唇を寄せると、耳元により大きく喘ぎ声が届く。
それが動きを速めることになり、どうしてももっと……彼女を求める。
「んっ……せんせ……! 先生ぇっ……」
「羽織……! っ……く」
ぎゅっと回された彼女の腕に力がこもり、荒い息がくすぐったい。
彼女の顔の横に手をついて軽く身体を浮かせてやると、締め付けが強まった。
「あ、ああっ……ん、も、ダメっ……やっ……あ!」
「気持ちよく……なりたいだろっ……?」
「ん、んっ……けどっ……うぁ、や、せんせっ、や……あぁ、んっ!!」
「っく……!!」
びくびくとした締め付けが何度も襲い、同時にこちらも彼女の中で果てる。
絶頂による泣きそうな声が、なんとも言えず……頬が緩む。
「ぁあっ……ん……っ」
余韻が覚めやらぬ前に、唇を塞いでいた。
どちらともなく互いを求め、深く舌を這わせる。
しっかりと味わってから唇を舐めてやると、大きく息をついてから瞳を開けた。
「……もぉ……」
「気持ちよかったでしょ?」
「……えっちっ」
「俺だけが悪いみたいに言うね、キミは」
「だ、だって……」
「……そんな、誘うような格好してるから悪いんだろ?」
「え……っ! やっ……えっち!」
つ、と首筋から鎖骨にかけて指でなぞると、今の自分の格好にようやく気付いたらしい。
慌ててブラを直したかと思いきや、睨まれた。
「……もぉ」
「どうした? 顔赤いけど」
「いじわる……っ」
「ごめんって」
くすくす笑ってから身体を離し、もう1度口づける。
……さすがに、軽くだけど。
「…………あのさ」
「え……?」
パジャマの上着を半分引っ掛けながらこちらを見る姿は、なんかこう……。
「……誘ってる?」
「えぇ!? そ、そんなことないですよっ!」
「そう……?」
「です!」
ぎゅっと慌てて上着を合わせ、激しく首を振る彼女。
でもな。そうなると、ギリギリショーツが隠れるだけになる。
……んー……。
「わっ!?」
「寝よう」
「ちょ、ちょっと待ってください! まだちゃんと着て――」
「いいよ。眠いだろ? ……ってか、だるくないの?」
「っ……えっちぃ……」
ぐいっと押し倒して腕の中に収めると、頬を染めてから上目遣いにこちらを見た。
んー……イイ顔。
でも、そういう無意識な仕草ってのは危険なんだぞ?
……わかってないだろうけど。
上着を羽織っただけで見られたら、どうしたって視線はあちこちに行くんだし。
しかも、微妙に見えないってのが、ミソ。
…………やっぱり、小悪魔かもしれない。
無意識だから、タチが悪い。
まぁ、俺の前だけでこういう格好するなら、いいけどね。
自然に漏れた欠伸をそのままに彼女を見ると、同じく眠たそうだった。
大人しく抱き寄せられているのが、何よりもかったるいという証拠だろう。
つい笑みが漏れる。
「…………」
……しかし、平日に泊めちゃったな……。
明日……送っていったとき、なんて言い訳しよう。
ふと、今ごろになってそんなことが思い浮かんだ。
…………まぁ、いいか。
結局はそうまとめてしまうのだが、これはまぁ……あんまりよくないのもわかってる。
孝之に確実に何か言われるな。
まぁ……それはそれで、あしらえるのだが……。
むしろ、何も言わずに笑みを見せてくるであろう瀬那先生のほうが、何倍もずっと怖かったりする。
謝るのもヘンだし、だからといって開き直るのも……。
「…………」
そんなことを考えているうちに、自分もいつしか深い眠りに落ちていった。
「朝っぱらからの体育って、キツいわよね」
「……だね」
絵里の言葉は、もっともだと思う。
ただでさえ、なんとなく今日はだるいし。
……もちろん、理由は昨日彼の家に泊まったからなんだけど。
でも、こんなこと言えるはずなくって。
……絵里に言えば、それこそいろいろ言われるだろうし……。
教室でジャージに着替えながらそんなことを考えていると、いきなり後ろから抱きしめられた。
「っわぁ!?」
「……羽織ちゃん?」
「な……なにっ……!?」
いつもと違う絵里の声色にびくびくしながら振り返ると、それはもう、これでもかってくらい楽しそうな笑みを浮かべていた。
……うぅ。
何? いったい。
こういうときの絵里は、大抵何か考えていて……ちょっとそれが怖い。
案の定、囁くように彼女が続けた。
「胸のここんとこ、蚊にでも刺されたのかなー?」
「え」
ジャージの上から指差され、思わず押さえてしまう。
別に誰かに見られているわけじゃないし、服を着てるんだから見えるはずないんだけど……だけど、やっぱり……ね?
「……え……えと……」
「あ。あれかなー? ひょっとして……彼氏に食われた?」
「っ! え、絵里っ!!」
ばっと振り返りながら彼女を見ると、やけに楽しそうに笑みを見せた。
……もぅ……。
「ま、しょうがないわよね。あんなかわいい下着買ったんだし? あ、もしかして今着けてるのもそれかしらん?」
「もぅっ! からかわないでよねっ」
「からかってないでしょ? 本気よ、ほ ん きっ」
「……うぅ」
けらけらとあしらわれるのはいつものことなんだけど、やっぱり……なんか悔しい。
「……あ…」
軽く俯いて絵里を見つめると、髪が揺れると同時に見えた……それ。
思わず、瞳が丸くなると同時に身体が動いていた。
「なっ……何よ」
「……絵里ちゃん。ここ、どーしたのかなー?」
「え!?」
「蚊にでも刺された?」
にっこり笑いながら、うなじに近い場所を指差す。
すると、自分と同じように慌ててそこを手で覆った。
……なぁんだ。
「もぅ。絵里だって同じじゃない。……そうだよね? あんな大人っぽい下着買って……今もそれでしょ?」
「……羽織。なんか、あんた……言い方に棘があるわよ? 何? 彼氏の影響?」
「そうかな? ……むしろ、絵里の真似してるだけなんだけど」
くすくす笑って制服を畳むと、頬を染めた絵里が窓にもたれた。
「……どいつもこいつも、しょうがないわね」
「そうだね」
いつからこんな会話をするようになったのかわからないけれど、でも、確たる『証拠』をお互いに見つけてしまったわけだし。
…しょうがないか。
苦笑を浮かべてドアに向かってから、そのまま昇降口を目指す。
「「あ」」
途中で、絵里とついハモってしまった。
なぜならば――……渡り廊下を通って階段へ向かう途中で、例のふたりに会ってしまったからだ。
ファイルを手に、何やら笑いながら話している姿。
そんなふたりを見ながら歩いていくと、ようやくこちらに気付いたらしく、何やら意外そうな顔をしていた。
「…………」
「…………」
ふたりの顔を見てから、自然に絵里と顔を見合わせてしまう。
そして――……すれ違うとき。
「困るわね、似た者同士で」
「……ホントだね」
こそっとふたりだけに聞こえるよう囁くと、つい笑みが漏れた。
「……は?」
「なんだよ、それ」
ぴたっと足を止めてこちらを見る、ふたり。
「「ナイショ」」
振り返りざまにハモると、どちらともなく笑えてきた。
廊下の角を曲がるとき、あとに残されたふたりが顔を見合わせて軽く首を傾げたのが見えて、さらにおかしくなってしまう。
類は友を呼ぶというけれど……あれは、本当だと思うなぁ。
こうしてずっと一緒に育ってきたようなものの、絵里。
そして、互いの彼氏である祐恭先生と田代先生。
……やっぱり、似てるよね。
行動とか、考え方とか。
階段を降りながらふとそんなことが浮かび……また独りでに笑みが漏れた。
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